傷跡・ケロイド・瘢痕の修正(保険診療)東京八丁堀皮膚科・形成外科

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傷跡・ケロイド・瘢痕の修正

傷跡・ケロイド・瘢痕の修正とは

傷跡の治療にはケロイド・肥厚性瘢痕・肉芽腫・成熟瘢痕・瘢痕拘縮といった種類があり、それぞれ治療法が異なります。

ケロイドはご体質によるものが多く、遺伝することもあります。ケロイドは胸や肩、お腹(特に帝王切開をされた方の下腹部)、耳などが好発部位であり、元の傷の範囲を超えて拡大するという特徴があります。一般にケロイドと言われるものには肥厚性瘢痕が多く、ケロイドと似ていますが、元の傷の範囲を超えて拡大はしないという点がケロイドと異なります。肉芽種は異物や、感染、腫瘍などによって組織が増殖してしまったものを言います。成熟瘢痕は白っぽくテカテカした傷跡です。瘢痕拘縮は傷跡によってひきつれ、運動制限が出てしまうものを言います。顔、関節、手足などの瘢痕に多く見られます。

治療法および期待される効果

手術しない方法(保存的治療)
飲み薬

飲み薬ではトラニラスト(リザベン®)や漢方の柴苓湯が有効であるとされています。抗アレルギー剤であり、組織中にある各種炎症細胞が出す化学伝達物質を抑制することにより、痒みをはじめとする自覚症状を抑え、さらには病変自体を沈静化させると考えられているものです。

塗り薬

塗り薬として効果のあるものにはいくつかあります。赤み、痒みなどの症状が強い場合、ステロイド軟膏・クリームなどが使用されます。そのほかには非ステロイド系抗炎症剤、ヘパリン類用物質であるヒルドイドソフト軟膏®などが使用されます。

圧迫固定具

傷跡はよく動かす場所や刺激が加わる場所にできることが多いため、部位によっては創部を安静に保つためにサポーターや包帯、スポンジ等の固定具を使用することがあります。

テープ治療

エクラープラスターなどといったステロイドのテープや、シリコンジェルのテープが使用されます。

注射

ステロイド(ケナコルト®)を傷跡に直接、局注します。赤みや盛り上がりは著明に減少しますが、効果が強すぎるとかえって凹んだ瘢痕になることがあります。女性ではステロイドの影響で生理不順が生じることもあるため注意が必要です。

妊娠・授乳中の方へは使用できません。

  • ※その他に、フラクショナルレーザー等を使用し、傷跡を削りながら薄くぼかしていく治療があります。(自費診療のみ)
    また、擦り傷などにより色素が入った外傷性刺青が生じてしまった場合にもレーザー治療が用いられます。(一部保険適用あり)
手術する方法

瘢痕拘縮といって、運動機能や進展に制限があったり変形し、日常生活に支障をきたす場合は保険適用で手術が可能です。

盛り上がった瘢痕を切除し縫合を行うだけでは再発することがありますので、単純切除のみならずZ形成やW形成などの形成外科的手技を用いて、傷の緊張を様々な方向に分散させてあげることが重要です。また、瘢痕の切除で生じた欠損が大きい場合には皮膚移植や皮弁などを組み合わせ治療を行います。

デメリットとしては、以前の傷跡を切り取り、正常な周囲の皮膚を寄せ縫合するため切開線は今あるお傷よりも長く広くなります。

また、ケロイド体質の方は特に注意が必要です。手術により新たなケロイド・肥厚性瘢痕を生じる場合があります。

術後は安静を保つこと、テープ等による圧迫や、抗アレルギー薬や漢方薬などのアフターケアも重要になってまいります。

  • ※運動機能等に制限がなく、整容面(見た目)を改善するための手術は自由診療になります。
  • ※美容施術により生じた傷跡修正は自由診療になります。
≪形成外科専門医が行う、より傷を目立たなくする専門技術≫

術式やデザインの適切な選択により傷をより目立たなくすることが可能です。Z形成術、W形成術を主に用います。これも細かくいうと皮弁(植皮術、皮弁術について)法を応用した考え方となり、形成外科の中ではとても伝統的な手技です。

【Z形成術】

三角形の皮弁を2つ作成し、入れ替え縫合することで傷の方向(ベクトル)を変換させ、傷の分断・延長・立体効果が得られます。

直線状の傷は分断することで、ぼやかされ、形状を目立ちにくくするのにとても有用です。また、関節部や拘縮(ひきつれ)を認める傷には拘縮を解除することができたり、凹凸を修正することも可能です。

【W形成術】

W形成術はほぼ傷の分断を期待して行います。今ある傷を様々な方向に分散させ、傷跡をジグザグ型に切除し、新しい切開面を作成し縫合しなおします。デザインを皮膚割線に沿いジクザクに行うことで傷をぼやかす効果が得られます。特にお顔の手術で多く用いる手技です。

いずれの方法も傷跡を消す手術ではありません。新たな傷に変換し、形状をぼかし目立たなくする手術です。手術を行うメリットが、デメリットを上回る場合は外科手術も視野に入れていきます。

お傷のある部位や形状によっては1回の切除では取り切れないため、複数回に分けて修正を行う場合があります。皮膚が伸びるスピードなどを考慮しながら、数回に分けて少しずつ取り去っていく計画を立てることが大事です。お傷が広範囲の場合は、半年に一度のペースなどで治療を繰り返し少しずつお傷跡を小さくしていくこともあります。

治療時間 約45分
麻酔 局所麻酔
ダウンタイム 数日は痛み・内出血が出る可能性有り 通院
通院 手術日とは別で2回
入浴、シャワー 患部のシャワーは24時間後より可、入浴は抜糸後より可
注意事項 部位やご状態によって、運動の禁止や長期安静の指示がある場合があります。
固定具を使用することがあります。
保険適用について 運動機能の制限等日常生活に支障をきたすような症状があるものは保険適用になる場合があります。
<保険適用自己負担>
瘢痕拘縮形成手術(顔面) 
約 39,000円程度
瘢痕拘縮形成手術(その他)
約 25,000円程度
<美容目的の方>
保険適用にはならず、保険外治療となります。
リスク
副作用
感染、痛み、内出血、左右差、違和感、アレルギー反応、新しい傷が再度ケロイドや瘢痕化する可能性、ドックイヤー、形状の変化

(保険適用自己負担目安)

瘢痕拘縮形成手術(顔面) 約 39,000円程度

瘢痕拘縮形成手術(その他)約 25,000円程度

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