傷跡ケアは美容外科・形成外科の専門医がおこないます-東京八丁堀皮膚科・形成外科

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傷跡ケアについて

傷跡を目立ちにくく最小限におさえるコツ

術後3ヶ月程の間は、表面は治癒していても深部の反応は収まっておらず、深いところでより強く硬くなろうと組織の修復が進みます。
その時期に傷に圧がかかると、それに対して抗うように強く硬くなろうと膨らんでしまいます。

予防

お傷に負荷や力がかかると、傷が広がったり、伸びてしまい傷跡の範囲が広くなる原因にもなりえます。
かゆくて掻いてしまわないよう、患部の保護、痒みを取ることも大切です。

傷跡の状況や部位により方法は異なりますが、一般的には固定する、適度に圧迫する、ある程度の湿潤状況に置くことが重要になります。

①テープ固定

茶色の紙テープを傷を寄せるように横断して圧迫固定するベーシックな方法です。

  • 比較的容易で、ご自身でも入手しやすく安価なこと
  • 濡れてしまっても紙なので乾けば貼り替えなくて良い
    (※衛生面を考慮して連続貼付使用は最大3日までにしてください。)
  • お肌色に馴染んでしまうことが多く意外と目立たない

など、継続しやすいのもポイント。
3Mのマイクロポアテープが使い勝手も良くおすすめです。
油分には弱いので、患部の油分は取り除き乾いたお肌にご使用ください。
軟膏を塗る場合は、テープを貼り付けた上から乗せます。

②シリコンテープや、ハイドロコロイドシートでやや強固に圧迫

傷を保護、高い保湿効果を維持しながら圧迫することが可能です。
膨らんでいる傷やケロイドの好発部位には、少し強い圧をかけて予防していきます。
テープ療法に比べると、やや材料が高価で、独特なテカリがありますので目立つ場合があります。
メーカーごとに固さや強度が異なります。
シートの上から、前述の茶テープを重ねてより強固に固定を行うこともあります。
お傷を密閉することから、治りかけの傷への使用や、汚れている傷、腫れのある状況では悪化して重症化する恐れがあります。
必ず医師の指示に従ってください。

③内服薬で痒みや炎症を抑える

抗アレルギー薬のリザベン(トラニラスト)、漢方薬の紫令湯 などが有名です。

できてしまった傷跡には
①ステロイド含有のテープ剤を貼る

隆起してしまったお傷跡には、エクラープラスターなどが効果的です。医師の処方が必要です。
貼りっぱなしにはできないため、24時間で交換します。
非常に有用な治療法ですが、お肌質や使用方法によっては効果が強く出過ぎて凹んでしまう、薄くなってしまうリスクがあり経過観察が必要です。

※面倒であっても患部の形に沿ってトレースしてから使用してください。正常な皮膚に使用しないこと。
※妊娠・授乳中は使用不可

②ステロイドを注射する

患部そのものに強いステロイド(ケナコルト®️)を局注する方法です。
固い瘢痕組織に注射を行うため、強い痛みがあります。
テープ剤よりも強力で効果も高いですが、その分凹みや皮膚が薄くなるリスクも高いため、より注意深く経過観察が必要です。
注入部位へのマッサージはしないこと。

※妊娠・授乳中は使用不可

③瘢痕を手術で取り除く

綺麗な傷を長めに作り直し、目立たなくする方法です。傷を綺麗さっぱりと消す手術ではありません。
皮膚の余り具合、お傷の部位によっては適さない場合があります。
基本的には今あるお傷跡よりも、長いお傷が残ります。
瘢痕や膨らみが取り切れ、綺麗な傷跡になったとしても白くテカるような質感になってしまうこと、日々の動きの中で同じように傷跡が伸び結果として同様な傷に変化する懸念もあり、慎重に適応を考える必要があります。

④フラクショナルCO2レーザー

自費診療です。時間の経ったお傷跡に効果的です。 患部に細かい穴を開けて削りながら、凹凸や段差をぼかしていく治療です。
根気強く繰り返しの治療が必要です。
パワーによっては出血や痛みを伴います。
自己判断で行うことは危険ですので、必ず指示にしたがってください。


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